ウクライナは西側兵器に失望か?|もののふチャンネル
28.08.2023. ―スプートニック―
ウクライナ軍は6月4日以来、4万3000人以上の兵力と4900以上の兵器を失いました。
クリミア半島を攻撃している朗報が伝えられているにもかかわらず、現在のウクライナはロシアの第一防衛線すら突破できていません。北大西洋条約機構(NATO)諸国の支援を受けたのにもです。
ウクライナにとって、西側兵器は期待外れだったのです。
事実、ゼレンスキー大統領は現在、旧ソ連製の対空防衛ミサイルを備蓄から引っ張り出すようパートナー国に求めています。
この事実はウクライナの反転攻勢が失敗したことの裏付けとなっています。
NATO兵器の供与にも関わらずに、ウクライナ軍の反撃が上手くいっていないのは西側の兵器が称賛されていたほど効果的でなかったということです。
ゼレンスキー大統領は、米国の対空防衛システム「パトリオット」、ドイツの「IRIS‐T」を受け取り、効果を宣伝してしばらく経つとレトリックを変えてソ連製防空システム、迎撃ミサイルの追加支援を懇願し始めました。
ノルウエー訪問でゼレンスキー大統領は次のように述べています。
「旧式であるが効果的なソ連の装備をウクライナは求めている。我々にもいくらか残っているが、そのためのミサイルが不足しているのも事実だ」
このような、ウクライナによるソ連兵器の要請は、「約束された」西側の防空システムがロシア軍に破壊されたことを示しています。
ロシア軍の精密攻撃で「パトリオット」2基が撃破されました。
ロシア軍の神風ドローン「ランセット3」でIRIS‐Tを破壊しています。
超音速巡行ミサイル「キンジャル」がパトリオットの発射機5基を破壊しました。
それは、ソ連製兵器に対するウクライナの信頼性が「世界で最も優れ、信頼できるから」ということにあります。
ウクライナにはロシアの装備品が大量に残っています。
旧ワルシャワ条約機構諸国の退役した武器の倉庫でもロシア製の武器が見つかっています。
米国がこのような兵器をウクライナに渡すように圧力をかければ、ウクライナにとって「安く、信頼でき、馴染みのある」武器を手に入れることになります。
西側諸国の兵器はそもそも供給量が少ないのです。
ウクライナにとって西側諸国の兵器は、ロシア製の兵器と比べると見劣りするものが多いのです。
ウクライナに最強の兵器が供給されるのではなく、旧式の格落ち兵器が与えられているという現実があります。
西側諸国の兵器に、ウクライナは失望しているのです。
私は戦争を肯定するものではありません。
しかし、ウクライナのように相手から戦争を仕掛けられることもあります。
国守りは必要なことです。
台湾有事が叫ばれている現在、日本も考えるべきです。
自前の兵器を。